ポスター印刷のコラム記事

ポスターには一瞬で心を捉えるキャッチコピーを入れることが大切

ポスターというと店頭や電車内に貼り付ける広告というイメージがありましたが、スマホが普及した今では、ショーウィンドゥを見たり、上を見上げて吊り広告を見る機会も減ってきたような気がします。今やポスターは、一瞬で心を惹かれるものでなければ正直、壁の一部となって、目にしてもらえることも少なくなりました。

スマホの時代にスマホを使用する人も思わず目を向けてしまう広告とはどのようなものなのでしょうか。ベースになる画像が一目見て、『きれい』『おもしろい』と思えるものであり、キャッチコピーが端的でそのベースの画像に合っていることが大切だと思います。

難しい文字や長い文章などはわざわざ読まないことが多くなりました。一言でいえば、一瞬で感動が伝わってくるもの

ここ数年でCMもカラフルなものが増えてきているようですが、スマホでゲームなどをしていても思わず目を向けてしまうようなCMがいくつかあります。一度、きれい、面白かったとインプットされたCMのメロディなどを聴くと自然と顔を上げ、見てしまうのは不思議な現象でもあります。

ポスターも然り、読まなければならないポスターは面倒という人たちが増え、きれいな画像で文字数は少ないけれど、伝えたいことが伝わってくる、そして、何度も見たくなるポスターが求められている時代なのではないでしょうか。

キャッチコピーで主旨をそのままを表現する言葉も素敵ですが、少し考えて意味を理解できるようなキャッチコピーも素敵です。見る側の心理にせまるキャッチコピーであることが、何度も目にしてもらえるポスターなのかもしれません。

今や広告、宣伝の媒体としてなくてはならない存在となっているポスター。特に街中で目を引くポスターの多くは、メッセージ性やデザイン性に優れたものであることは言うまでもありません。シンプルで文字がないようなものでも、デザインによっては普通のものよりも何十倍もの「伝える力」を備えています。
では、ポスターを通じて人に何かを伝えようとする上で、重要なことは具体的にどんなことでしょうか。いくつか例を挙げてみたいと思います。
まずは、配色。人の注意を引くという目的を持つ以上、配色の重要性は侮れません。内容に合った色を意識することはもちろん、その中でもできるだけ誘目性を持った色を選ぶこと。他の色とのバランスが合っていて、なおかつ相乗効果が得られる色を選ぶこと。色彩に関して良い感性を持っている人の意見を聞くのが早そうです。
次に、文字。キャッチコピーとでもいいましょうか、文章のセンスが良ければ、一気に見ている人を引き込むことができます。ここで例に挙げたいのがルミネの広告。蜷川実花の写真もさることながら、女子の複雑な気持ちを短い文章で的確に表している尾形真理子の才能は、「女子」というターゲットを見事にポスターの中の世界に引き込むことに成功しています。
最後に、なんといってもデザイン。配色、文字、そしてイラストや写真など、様々な要素を一つの作品としてまとめあげます。凝っていればいいというものでもありません。いかにして「伝える」か。ターゲット層やポスターを貼る場所の状況までもを考慮し、どこまでも考え抜く必要があります。
このように、ポスター一枚にも様々な要素や思いが込められています。たまには気になったポスターの前で足を止め、そこからの熱意を感じてみるのもいいのではないでしょうか。

ポスターをじっくり見る機会があると言えば、やはり病院や駅などではないでしょうか。長時間椅子に座っていると、ついついポスターを眺めてしまいます。中でも一番人目に留るポスターと言えば、やはり有名タレントが使われているものでょう。まず顔に目がいきます。そして「何を訴えているポスター?」と、次はキャッチコピーに目がいきます。
有名タレントとキャッチコピーが掛け合わさって、独特の世界観が生まれていると、思わずその世界に引き込まれてしまいます。そんなポスターは無意識の内に記憶に残り、役目を果たしていると言えるでしょう。
駅のポスターは観光地誘致のものが多く貼られています。その場合は、写真の美しさが決め手になるようです。プロカメラマンにしか撮れないアングルや構図を眺めていると、本当にそこへ行ってみたくなるから不思議です。
そう考えてみると、ポスターはまず写真などのアイキャッチの力が一番重要なのでは?と思えます。次にそれにマッチしたキャッチコピーが不可欠になるのでしょう。