インターネットの発達などにより、最近は商品のPRもポスターだけにたよる時代ではなくなってきました。しかしながら、駅など人の集まるところに掲示されたポスターのPR効果は、やはりはかりしれません。しかもデザイン技術の発展によって、ポスターも壁に一枚貼れば終わり、という時代ではなくなっています。
中でも目を引くのは、列車の車両全部を、一つのPR商品用のポスターだけで埋め尽くすという手法。先頭車両から最後尾の壁、窓、また中吊りにいたるまで、すべてが同じポスターばかりという視覚的、話題的なインパクトは、乗客の心からなかなか消えるものではありません。また近年では、電車やバスを広告のデザインでラッピングするという方法も珍しくなくなりました。
こうして考えてみると、ポスターというのはいまや伝統的ともいえるPRの手段であることには違いありませんが、その手法についてはまだまだ改善の余地を残しているといえるのかもしれません。
しかし、ただポスターが貼ってあったらいいというわけではありません。ポスター自体がアピールする何かがあって初めてPR効果があるのですから。そのポスターが何をいいたいのか、伝えようとしているのか、見て感じて初めてポスターの役割の一つ目を果たしたことになるのでしょうね。
インパクトだけでもいけませんし、ただ綺麗なポスターでも意味をなしていなければたくさん貼ってあっても意味がないのです。ポスターを見た人がポスターに興味を持って、そこから伝えようとする何かを感じて、ポスターの意味が出てきてPR効果が生まれるので成功になるのです。ポスターの意外性のあるインパクト、大きいですよね。
直接、商品に関係のない表現をしたものでも、意外に影響のあるポスターもあります。人目についたあとがポスターの本当の力の発揮するところです。