今、デザインの美術館や博物館に行くと60-70年代のシルクスクリーンのポスターの良い作品を見る事が出来ます。色をシンプルに組み合わせていて今でも綺麗に色が見えて、とてもインパクトがあります。
また、アンディー・ウォーホルのアート作品にも使われていて、かなりスタイリッシュです。当時もオフセット印刷はあったのですが色数も制限があったシルクスクリーンの方が強く印象に残っているものが多くていいです。
現在でもポスターをシルクスクリーンで印刷する人やデザイナーもいて、ロットが少なめで少し工夫したいときなどに利用します。サイズも2メートルぐらいまでは印刷することも可能なので、サイズにも自由がききます。
また、印刷の一つ一つに少しずつ違いが出来てしまうので精密なものには向いてないですが、ちょっとした違いを楽しめるアート系のデザイン等に使用されることが多いです。
また、印刷する版ごとに色を印刷していくので、版の特性に合わせたり版を回転させたりする遊びを入れることが出来ます。作りがシンプルなのでいろいろな方法を試せるのがシルクスクリーン印刷のメリットです。
ポスターを印刷する方法ですが、いくつか手段があります。
1つは出力センターにデータを持っていって印刷してもらう方法です。メリットはその場で簡単に打ち合わせが出来る点です。打ち合わせとは、データに不備がないかのチェック、印刷する紙の実物があるので自分の目で確かめて紙の種類を選べます。また、ポスターサイズではありませんが、A4の紙に1度テストプリントしてくれるので出来上がりがある程度確認できて安心です。デメリットは1枚の単価が高いので大量に印刷する場合は向いていません。
そんな時は2つめの方法として、今主流のネットの印刷会社に入稿してポスターを印刷してもらいます。メリットは大量に印刷する場合、1枚の単価が安くなります。又、出力センターに比べれば全体的に印刷料金が安いのが特徴です。デメリットは紙の種類を選ぶのに実物が見れないのである程度知識が必要な事。色校正は基本的にはなく、別途料金が必要なので色味の確認がしづらい事です。なので、仕上がりが心配な場合は不向きでしょう。
そして最後に3つ目の方法として究極なのが大判プロッターを買う事です。A1ポスターを印刷できるプロッターは30万くらいはしますが、長期的に見てこちらの方がコストパフォーマンスがいい場合があるので検討して見ると良いでしょう。その場で確認できるし、すぐポスターが印刷できるので場合によっては便利かも知れません。