ポスター印刷のコラム記事

Excelのデータベース・CSV機能に関する注意点

印刷用のデータ作成として、Microsoft Excel というアプリケーションソフトを使う方も多いかと思います。Excel は表計算ソフトでありながら、データベース機能も備えています

データベースとは、特定のテーマに沿った大量のデータを集めて効率よく管理し、容易に検索・抽出などの再利用をできるようにしたもののことです。Excelのデータベース機能を使用すると、並べ替え、フィルター(抽出)、集計、分析などを行うことができます。

ただし、Excelのデータベース機能を使用するには、表の作成に注意する必要があります。以下に代表的な注意点を明記します。

● 原則として、1つのシートに1つの表(リスト)のみを作成します
1つのシートの複数の表(リスト)を作成すると、並べ替えや抽出を行ったときに、シート内に存在するほかの表(リスト)に影響を及ぼしてしまうためです。

● 列見出し(フィールド名)には書式を設定します
書式を設定することによって、その行はデータ行ではなく列見出し(フィールド名)とExcelが認識するためです。

● 1つの列(フィールド)内は同類のデータで揃えます
たとえば住所録の表(リスト)を作成している場合、氏名の列(フィールド)には氏名のみを、住所の列(フィールド)には住所のみを入力するということです。

● 1つの行(レコード)に入力します
たとえばAさんに関するデータを入力するときは、2行にまたがるのではなく1行(レコード)に入力を行います。

● 空白行を空けてはいけません
空白行を開けてしまうと、空白行の上の行(レコード)までが1つの表(リスト)とExcelは認識してしまいます。

これらの注意を守った上で表(リスト)を作成すれば、Excelのデータベース機能を使用することが可能となります。

表(リスト)さえ正しく作成してしまえば、後の操作はコマンドを実行するだけでいいので比較的簡単です。そういう意味で言うと、Excelのデータベース機能を使用するには、表(リスト)の作り方が必要となります。

Webベースの業務用システムなどにデータを取り込む際、エクセルのデータをCSVで書き出さなければならないことがあります。そのときの注意点やワンポイントアドバイスを紹介します。
■ 保存方法
CSVでの出力方法自体は至ってシンプルです。対称となるシートを開き、メニューの『ファイル』から『名前を付けて保存』を選択し、保存形式を『CSV』にして保存するだけで、シートにあるデータをCSVとしてファイルに保存することができます。
■ ポイント:開いているシートしか保存されない
CSVで保存する際にまず気をつけないといけないことは、開いているシートしか保存されない点です。例えば営業部と開発部の名簿が2つのシートに分かれている場合は、それぞれのシートを開いた状態でCSVへの保存を行う必要があります。慣れてくると忘れてしまい、データが抜ける原因となってしまうことがあるため是非気をつけて下さい。
■ ポイント:Shift-JIS
日本語のエクセルでCSVへ保存すると、文字コードはShift-JISになります。日本で広く使われているものであっても欧米製のWebアプリのほとんどはShift-JISに対応していないか対応が不十分のため、よく確認してからデータをアップロードしましょう。CSVをメモ帳で開いてから『別名で保存』することで、UTF-8などの別の文字コードに変換することもできます。
■ ポイント:改行
エクセルからCSVへデータを出力する際、改行はそのまま改行として出力されます。ところがそれに対応していないシステムも少なくないため、これが誤動作の原因となってしまうこともあります。CSVのデータをアップロードしたところよくわからないエラーが出てしまったら、文字コードの次に改行の問題を疑ってみましょう。