数枚の写真を印刷するために補正するのはそんなに負担にはなりませんが、100枚ほどの、大量の写真を1枚1枚補正するのは時間的にもかなりのロスになると思います。
デジカメなどのデータ写真だとあまり補正する必要はありませんが、日に焼けてしまったような昔の写真は、そのままでは鮮明でない事があるので、たいていの場合、印刷する前に補正する必要が出てくると思います。
そんな時はひとまず、自動補正をかけて様子を見ることをお勧めします。Photoshopイメージメニューの中に「自動トーン補正」「自動コントラスト」「自動カラー補正」があると思います。こちらを選択することでPhotoshop側がワンタッチで補正してくれるので、いちいち細かく手動で調整する手間が省けます。特に、古くて色あせた写真やあまり鮮明でない写真などは、自動トーン補正の効果がさらに出やすくなります。
写真によっては自動補正では色味がおかしくなってしまう場合がありますが、一旦、自動補正を使用してみることで様子を見ながら補正していけば、かなり作業時間の短縮になるのではないかと思います。
もし、自動補正が上手くいかない場合は、編集メニューから取り消しを選択して元の状態に戻し、色相彩度やレベル補正などで手動で微調整を行うようにしましょう。写真の傷などは自動補正では目立たなくすることは難しいので、コピースタンプツールや、ぼかしなどのフィルターを用いて補正するようにしましょう。
写真を大量に印刷する際には、このような方法で自動補正を用いるのが時間の短縮になります。
近頃では、スマホのアプリなどで元の写真をトイカメラ風に加工したり、特別なレンズを用いて撮影したかのような、フィルタをかけられるものが増えてきました。
もちろんPhotoshopでも様々なフィルターなどを用いて風味のある写真に仕上げることは可能ですが、一番手っ取り早く、写真のイメージを変えることができるのが、「レンズフィルター」です。
レンズフィルターはイメージのメニューの色調補正の中にあります。レンズフィルターを使用することで、写真の色味をワンタッチで変化させる事が出来ます。
少しレトロ風な写真にしたいのであれば、暖色系のレンズを、映画的な色合いに仕上げたい時は、寒色系のレンズを選択すると良いと思います。全体的な色味が少し変わるだけでも、かなり味のある写真になります。
その他にも、様々な色のレンズが用意されていますので、自分の仕上げたいイメージに合った色のレンズフィルターをかけるのをお勧めします。
カラーバランスなどでも写真の色味を変えることはできますが、簡単に変更できる点でも、レンズフィルターはお勧めだと思います。
レンズフィルターをかけるだけでもかなり写真のイメージは変わりますが、さらに雰囲気を変えたい時は写真の周囲をぼかしたり、周囲を暗くして、オールドムービー風に仕上げても良いと思います。
スマホのアプリも中々優秀なものがありますが、細かい微調整などを自分好みにできる所がPhotoshopならではの良さではないでしょうか。